MB-Support

パソコン初心者のサポートページ

読書:シャーロック・ホームズ
 - ガス燈に浮かぶその生涯 -

Sherlock Holmes of Baker Street, A Life of the World's First Consulting Detective.

著:W・S・Baring-Gould
ウィリアム・ステュアート・ベアリング=クルード)
訳:小林司・東山あかね


本書は『Sherlock Holmes of Baker Street, A Life of the World's First Consulting Detective(ベイカー街のシャーロック・ホームズ:世界初のコンサルタント探偵の人生).Ruppert Hart-Davis(London)1962』の全訳であり、原書は 1975 年に英国のパンサー書店から『Sherlock Holmes:The Famous Biography(シャーロック・ホームズ:有名な伝記)』という文庫本として再刊されています。日本では 1977 年 9 月に講談社から出版された後、1987 年に河出文庫から発売されました。私は 21 年前に読みましたが、内容を忘れたので今回再読しました。なお、今でも新品を購入可能です。

シャーロック・ホームズ物語は、アーサー・コナン・ドイル(Arthur Conan Doyle)が書いたキャノン(聖典)と、それ以外の作者が書いたパスティーシュに分けられます。聖典は 4 篇の長編小説と、5 冊の本にまとめられた残りの 56 篇が発売されています(新潮文庫は 6 冊)。シャーロック・ホームズを読む順番は、『緋色の研究(A Study in Scarlet)』→『四人の署名(四つのサイン:The Sign of Four)』→『シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)』→『シャーロック・ホームズの思い出(シャーロック・ホームズの回想:The Memoirs of Sherlock Holmes)』→『バスカヴィル家の犬(The Hound of the Baskervilles)』→『シャーロック・ホームズの帰還(シャーロック・ホームズの生還、シャーロック・ホームズの復活:The Return of Sherlock Holmes)』→『恐怖の谷(The Valley of Fear)』→『シャーロック・ホームズ最後の挨拶(His Last Bow)』→『シャーロック・ホームズの事件簿(The Case-Book of Sherlock Holmes)』が一般的です。新潮文庫の場合は、これに加え『シャーロック・ホームズの叡智』を読む必要があります。これは、短編の収録内容が異なるだけで、『シャーロック・ホームズの叡智』まで読めば全 60 篇を読破できます。


緋色の習作
(緋色の研究)

四つのサイン

シャーロック・ホームズ
の冒険

シャーロック・ホームズ
の思い出

バスカヴィル家の犬

シャーロック・ホームズ
の帰還

恐怖の谷

最後の挨拶

シャーロック・ホームズ
の事件簿

シャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンが出会うのが、長編小説の『緋色の研究(A Study in Scarlet)』なので、ここから読み始めるのが自然ですが、『シャーロック・ホームズの思い出』に収録されている短編小説『最後の事件(The Final Problem)』→『シャーロック・ホームズの帰還(シャーロック・ホームズの生還、シャーロック・ホームズの復活)』に収録されている短編小説『空き家の冒険(The Adventure of the Empty House)』の流れさえ押さえていれば、どこから読んでも問題ありません。なぜならば、物語が発表された順番と事件が発生した順番は一致しないからです。

本書は、年代がバラバラの事件簿を、研究により順序立てて紹介すると共に、シャーロック・ホームズがこの世に生を受ける 1854 年から、他界する 1957 年 1 月 6 日までの生涯を綴った架空伝記になります。ジェームズ・モリアーティとの決闘から生還するまでの空白の時間と、ホームズが活躍した時代と同年代に発生した『切り裂きジャック』事件にも触れられています。ただし、聖典と歴史を研究した独自解釈であり、アーサー・コナン・ドイルが語っているわけではありません(ここ重要)。

流行の BBC(British Broadcasting Corporation:英国放送協会)製作のTVドラマ『Sherlock(シャーロック)』や、ガイ・リッチー監督の映画『Sherlock Holmes(シャーロック・ホームズ)2009年』『Sherlock Holmes: A Game of Shadows(シャドウ ゲーム)2011年』は、聖典を読んでいなくても楽しめます。しかし、聖典を読んでから観ると、何の事件を組み合わせて再構築したのか分かり、より楽しめます。さらに、これらのドラマや映画には、マニアックな人向けのキーワードが鏤められています。それを楽しむには、本書のような研究書を読むのが手っ取り早いでしょう。


この世に実在しなかった、小説の主人公『シャーロック・ホームズ』の伝記が読めるのは不思議です。シドニー・パジェット(Sidney Edward Paget:シドニー・エドワード・パジェット)の挿絵と共に、約 410 ページの膨大な資料をお楽しみ下さい。


楽天市場 Yahoo!ショッピング Amaozn
紀伊國屋書店

- 目次 -
第一章:ぜいたくな放浪者
第二章:シャーマン老人、ウィンウッド・リード、メートル・バンサン、モリアーティ教授
第三章:オックスフォード大学、ケンブリッジ大学在学
第四章:モンタギュー街時代
第五章:演劇公演、アメリカとイギリス
第六章:ベイカー街での初期の頃
第七章:最初のワトスン夫人
第八章:あの婦人
第九章:オレンジの種、赤毛の男、青いガーネット
第十章:再びベイカー街へ
休憩室:『タイムズ』紙掲載の三つの記事より
第十一章:マイクロフト・ホームズ氏との出会い
第十二章:四つの署名
第十三章:ジェイムズ・モーティマー医師とヘンリー・バスカヴィル卿
休憩室:『タイムズ』紙掲載の二つの記事より
第十四章:恐怖の犬
第十五章:売春婦殺しのジャック
第十六章:二番目のワトスン婦人
第十七章:最後の事件?
休憩室:作家ワトスン
第十八章:モンテネグロでのしのび会い
第十九章:未知の世界へ
第二十章:シャーロック・ホームズの生還
第二十一章:事件は再び
第二十二章:多忙な日々
第二十三章:三代目ワトスン婦人
第二十四章:サセックス台地
第二十五章:最後の挨拶
エピローグ:黄昏に彷徨するシャーロック・ホームズ
訳者のあとがき
文庫版あとがき

シャーロック・ホームズ年譜
付録T:原典の事件名と邦訳事件名との対照表
付録U:年代順事件簿
付録V:事件名による出典ならびに発生年月日の索引
付録W:事件名邦訳対照表
付録X:邦訳文庫本既刊一覧
付録Y:英国の貨幣制度と当時の物価
付録Z:シャーロッキアン度検定問題集




戻る 一覧表示 次へ


Copyright © 2018 MB-Support パソコン初心者のサポートページ All Rights Reserved.

管理人サイト閲覧方法プライバシーポリシー著作権/免責事項