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読書:ホームズ二世のロシア秘録
THE HOLMES FACTOR
ブライアン・フリーマントル著


遅ればせながら、ブライアン・フリーマントル(Brian Freemantle)著『ホームズ二世のロシア秘録(The HOLMES factor)新潮文庫』を読みました。発売されたのは 2006 年 9 月で、前作の『シャーロック・ホームズの息子(THE HOLMES INHERITANCE)』を読んだのが 2006 年 1 月でした(発売は 2005 年 9 月)。今回も、シャーロック・ホームズの息子『セバスチャン』が活躍するエスピオナージュ(スパイ小説)になります。

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時は 1911 年 10 月 23 日以降、第一次世界大戦(1914年)よりも前、舞台はロマノフ家14代目のニコライ2世(*1)が統治するロシア帝国の首都サンクトペテンブルク。前作同様、海軍大臣のウィンストン・チャーチル(*2)からの依頼で、セバスチャンが新聞記者(モーニング・ポスト)に扮してロシア帝国に潜入するスパイ物語。

1905 年、サンクトペテンブルクで発生したデモの弾圧『血の日曜日事件(*3)』の後、ウラジミール・レーニン(*4)、ヨシフ・スターリン(*5)、レフ・トロツキー(*6)などの革命家がロマノフ朝滅亡を企む真っ直中。皇室ではアレクサンドラ皇后に取り入るグリゴリー・ラスプーチン(*7)、1 作目にルシタニア号でアメリカに渡ったときに知り合ったロシアの皇帝『アレクセイ・オルロフ皇子(*8)』など、実在した人物が多く登場するのも、エスピオナージュを面白くする要素です。

1 作目はシャーロック・ホームズのパスティーシュ(*9)として読んだので戸惑いましたが、エスピオナージュとして、あるいは、息子のセバスチャンとマイクロフト・ホームズ(*10)のパスティーシュと考えれば、面白い小説だと思います。前作に引き続きシャーロック・ホームズとジョン・H・ワトソンも登場しますが、脇役であることは否めません。なお、ロシア革命やラスプーチンの死に関する記述は、後記の 4 ページに少しだけしか触れられていません。

シャーロック・ホームズの息子
(THE HOLMES INHERITANCE)


*1:ロシア皇帝 ニコライ2世(ニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフ)。ロマノフ朝第14代目にして最後のロシア皇帝。- ウィキペディア

*2:サー・ウィンストン・レナード・スペンサー=チャーチル。1 作目の『シャーロック・ホームズの息子(THE HOLMES INHERITANCE)』でも、セバスチャンに任務を命じている。- ウィキペディア

*3:血の日曜日事件。1905年1月9日に旧ロシアの帝国の首都サンクトペテンブルクで起こったテロの弾圧。政府当局に動員された軍隊が発砲して、多数の死傷者を出した事件。- ウィキペディア

*4:ウラジーミル・イリイチ・レーニン。ロシアの革命家、政治家。- ウィキペディア

*5:ヨシフ・ヴィッサリオノヴィチ・スターリン。ソビエト連邦の政治か、軍人。- ウィキペディア

*6:レフ・ダヴィードヴィチ・トロツキー。ソビエト連邦の政治家、革命家、マルクス主義思想家。- ウィキペディア

*7:グリゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチン。本書の表紙にも描かれている自称祈祷僧。- ウィキペディア

*8:オルロフ家。1 作目にルシタニア号でアメリカに渡ったときに知り合ったロシアの皇帝『アレクセイ・オルロフ皇子』とその娘『オルガ』が物語の重要な登場人物となっています。- ウィキペディア

*9:パスティーシュ(仏: pastiche):ここでは、アーサー・コナン・ドイル(Arthur Conan Doyle)以外の著作者によるホームズ物語のこと。一般的には作風の模倣、広い意味でパロディも同じ。

*10:マイクロフト・ホームズ(Mycroft Holmes)。シャーロック・ホームズの兄。ディオゲネス・クラブの創立発起人。正典では、『ギリシャ語通訳(The Greek Interpreter:シャーロック・ホームズの思いでに収録)』『最後の事件(The Final Problem:シャーロック・ホームズの思いでに収録)』『空き家の冒険(The Adventure of the Empty House:シャーロック・ホームズの帰還に収録)』「ブルースパーティンントン設計書(The Adventure of the Bruce-Partington Plans:シャーロック・ホームズ最後の挨拶に収録)」に登場する。




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