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読書:フリー 〜〈無料〉からお金を生みだす新戦略

著書:クリス・アンダーソン


経済学と心理学でひもとくフリーの正体。インターネット経済でフリーに対する疑問があるユーザーにおすすめ。経済学、コンピューターに精通している必要はありません。今何が起こっているのかを知るために、通勤途中に読むのも良いでしょう。グーグル、アマゾン(送料に関する事)、ムーアの法則など、パソコンに関係する内容も豊富。原子でないゆえに、生産コスト、生産したもの後始末、輸送コストを押さえられる、ビット(情報)が主役となります。歴史を振り返り、フリーの成功例と失敗例も書かれています。

フリーのビジネスモデルとして直接的内部相互補助、三者間市場、フリーミアム、非貨幣市場が説明され、フリーに対する顧客の心理も研究されています。有料のものは高すぎると考える心理、無料は本来の性能よりも高い評価をしてしまう心理、逆に無料ゆえに懐疑的(無料だから信用できない)になるのも面白いところ。2枚買ったら1枚無料といった単純なものは、この本でのフリーとして扱っていません。これらの既存モデルを排除して、フリーの貨幣価値を見積もっています。それから、無料のブログサービスや掲示板を利用するユーザーにも読んで欲しい本かも知れません。少なからず、素っ頓狂な質問をしなくなると思います。

人間の本能に埋め混まれた時代に合わない感情にも突っ込んでいます。フリーは、一から始めるユーザーにとって、心躍る環境かも知れません。既存のモデルで動けない環境にある場合、権力や名声を利用して延命する事は可能です。ただし、本書では経済的万有引力により、いずれ落ちるとあります。つまり、時代に合った解決策を導き出すしかありません。フリーであると、不必要に価値観を見積もる事もありますが、その逆に、希少性が乏しくもなります(フリーを無料と定義するならば、無料だから大事にしない、または、無料だからこれくらいで十分と過大評価する)。初めはどんなに希少性が高くても、時間と共に一般的なものになります。これで終わるのであれば、それは非常に恐ろしい事かも知れません。せっかく作った製品の価値が下がるのですから。しかし、やはり人間は稀少なものを求めてお金を支払います。つまり、開発、生産されるものは、否応なしに進化していく訳で、それが無くなる訳ではありません。先代の作ったシステムにいつまでしがみつくか、そろそろ自分たちで作ろうかと思う違いです。同じ物や同じやり方では、0にはならないまでも、落ちる一方です。

コンピューターに関しては、GoogleとMicrosoftが登場します。もちろん、この本のタイトルでは、どちらが成功者で、どちらが失敗者かを想像してしまうと思います。しかし、そんな単純な事が書かれている訳ではありません。頭の良い人たちが集まった企業が、経済的万有引力に身を任せるとは考えられませんし、対策をしてくるはずで、その兆候は見られます(民間企業)。また、中国やブラジルなどのフリー文化に関しても言及されています。最後に、この本はフリーに関する極論です。そして、この本自体がフリーであるならば、説得力は増します。しかし、日本では訳者の報酬が加わるので、それは無理なのか?いえいえ、以下のサイトでフリーで公開されていた時期もありました。

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略



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